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自筆証書遺言書の作成

2016年04月4日

今回は、遺言書の作成についてです。

遺言書には普通方式(民法967)と特別方式というものがありますが、普通方式の遺言の中でよく使われている「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」のうち、「自筆証書遺言」を説明します。

 

「自筆証書遺言」

民法968条

自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自署し、これに印を押さなければならない。

2 自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。

 

自筆証書遺言を作成する場合のアドバイスです

自筆証書遺言は、公正証書遺言と比べて、自宅で手軽に作成できて、費用がかからない。というメリットがあります。

誰にも知られずに作成できるメリットもありますが、逆に、「発見されないおそれ・実現の不確かさ」がデメリットになりますね。

作成する場合には、民法に規定されているルールを守り、以下の点に気を付けて下さい。

 

① 財産は、正しく特定して下さい。

特に、間違いやすいのが、自宅不動産です。住所ではなく、登記簿に記載されている地番や家屋番号で不動産を指定しましょう。多くの地域では、住所と不動産番号は別のものです。

 

② 遺言の訂正は、できるだけ避け、書き損じなどは、書き直しをして下さい。

書き直し終わったら、前の遺言はきちんと破棄しましょう。

民法の条文にあるように、遺言の訂正は厳格な様式が定められていますので、上手に訂正できていない場合、思いもよらぬ結果になってしまいます。

民法上、遺言書が2通以上ある場合、抵触する部分は、新しい遺言書が有効とされていますが、実際に内容の違う2通の遺言書がある場合、トラブルになることは目に見えますね。

記憶に新しいところで、最近、民法1024条の遺言の破棄を巡って、有名になった裁判事件がありましたね。

遺言に赤いボールペンで斜線がひかれていた場合、その遺言は有効なのかどうなのか?

最高裁判所の結論が出た事件ですが、この事件の結果ではなく、考えたいのは「遺言を巡る裁判」ということです。

この事件は、2002年に亡くなった方の遺言にボールペンで線が引かれていたことで勃発しています。最高裁判所の結論が出たのは、2015年11月です。

一本のボールペンの線が、13年にもわたる裁判をさせたことになります。

遺言の書き直しや破棄には、くれぐれもご注意ください。

 

③ 遺言を使う時をイメージしましょう

実際に亡くなった後に手続きをする際には、家庭裁判所に対し、遺言の検認の手続きをしなければ、実際の名義変更では使用できません。

 

「遺言書の検認」

民法1004条

遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。

2 前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。

3 封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。

 

遺言の検認に当たっては、裁判所から法定相続人に対し、検認日のお知らせ文書などが届きますので、急にこのような連絡が裁判所から届くと、他の相続人の方は驚いてしまって、かえってトラブルの元になりかねないので、検認申立てを行う前に、他の相続人へ連絡をしておくことが良いと思います。

また、金融機関により取扱いは様々ですが、自筆証書遺言の場合、銀行の内部取扱規定のようなものの関係で、手続きには、法定相続人全員の実印押印や印鑑証明書の提出を求められることがありますので、公正証書遺言と比べると、手続きの簡素化にはあまり意味がありません。

法律手続きを考える場合には、法律上有効かどうか、の視点のほかに、実際に手続きを行う時に使いやすいかどうかが重要なポイントです。

実際に遺言を使う時には、残念ながら自筆証書遺言は使いにくい点も多いのが現実です。

やはり、自筆証書遺言の最大のメリットは、手軽に作成できるという点に尽きるでしょう。

作成しようかどうかで、なかなか前に進まない場合に、取りかかり易さで、自筆証書遺言を書いてみる。何もしないより自筆証書、自筆証書より公正証書、というステップで考えてはいかがでしょうか?

一休法務事務所では、自筆証書遺言を書かれる方への個別アドバイスも行っています。

また、公正証書遺言にした場合は、どの程度の費用や手間がかかるかも、丁寧にアドバイスいたしますので、お気軽にご相談にお越し下さい。

 

<次回のご案内>

せっかく作成しても、手続きで実際に使いにくい、遺言が効力を生じないと意味がありませんので、作成する場合に、私達は、できるだけ公正証書での作成をおすすめしています。次回は、公正証書遺言の作成について説明をしようと思います。

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